派遣社員という働き方は、概ね主導権が派遣元の営業にあり、派遣元から提案された業務に就くのが一般的な流れにあります。しかし、自分のキャリアプランをしっかりと持っている人からすると、一旦就業している派遣先の業務では物足りなくなることも少なくありません。
或は、将来やりたい仕事がある場合や、転職して正社員を目指している人は、進むべくキャリアプランに沿って業務経験を積みたいという思いがあることでしょう。
この場合、派遣元が自分の意思を受け入れてくれるものなのか?について解説したいと思います。
派遣先の途中解約になる場合は多くの派遣営業は面倒くさがる
派遣先と派遣元は、業務契約に就業期間の取り決めをしている場合があります。
多いのが3ヶ月更新、半年更新といった期間を記した契約で、業務上で特にトラブルなく派遣社員側からの申し出がない限りは自動更新になっている場合が多いです。
このような状況下で、派遣社員の意思で、現派遣先の業務を途中で終了したいと考える場合、仮に3ヶ月の更新月という区切りが良い場合でも、派遣先は継続更新を望んでいますので、契約終了に話を運ぶ際の交渉には営業担当の腰が重たくなります。
考えられる問題としては、欠員補充です。
単に人が減るだけでは済まされず、派遣先としては業務計画に狂いが出るため、その補填計画をせねばならず良い顔はされません。
また、派遣元の営業としては、派遣先と派遣社員との関係を良好に保つことで評価を受けていますので、可能な限りトラブルを避けたい方向で身構えてくることが多いでしょう。
抵抗はされつつも根強く申告し続ける必要がありそうです。
派遣元を変えることや転職を視野に考えた方が早い場合がある
自身のキャリアプランの意思を担当営業に理解され、新規取引先の開拓や、仮に希望する業務があったとしても既に就業している他の派遣社員との配属人数制限など調整すべき点があります。
自分自身がどのようなキャリアスケジュールで希望業務を経験したいか、との天秤にもかかり、なかなか一筋縄には話が進まないという事が想像できると思います。
派遣会社からは、もしかしたら自分という存在は商品の一部という扱いかもしれませんが、明確な目標があるならば、自分の人生を安易に派遣会社に預けるのも考え物です。
この場合、現職に就きながら理想と考える転職活動(職探し)を平行に行うという選択肢も出てくるかもしれません。ただし、気を付けないといけないことは、転職と退職は理解を間違えないようにしましょう。
先に退職してしまうと、それは転職ではなく新規の就職活動に成り下がってしまうため自ら不利な条件を作ってしまいます。
退職話を持ち出すと留保される可能性が高い
派遣先と良好な関係を維持されている場合、派遣先はもとより派遣元からも留保される可能性が高いです。むしろ、必要とされる人材であることが根底にあって、円満な人間関係を構築できる能力は、別の世界に挑戦する上でも財産と考えます。
一方で、営業担当より前向き検討する旨の返事を頂いても、それは派遣先や派遣元都合である場合が多く、明確な進路を描いておられる場合は一刻の猶予はありません。
転職はタイミングとの勝負です。
立つ鳥跡を濁さずが基本ですが、円満退職とのバランスは非常に難しいです。
基本的には自分主導で判断されることをお勧めします。
まとめ
派遣営業の肩を持つという意味ではありませんが、派遣先との関係を良好な状態に保つのは並大抵ではありません。その最中に希望業務に変更したい、退職したいという意向を気持ちよく受け入れてくれるか?と言えば想像の範囲です。
ただ、派遣元の本音と自分の将来は別の話ですし、可能な限り円満に事が進むよう急務な話にならないよう営業担当に申し出をし、スムーズな業務移行になるよう努めていきたいものですね。