派遣営業は派遣先の業務環境の厳しさを知らない

派遣社員

派遣社員の業務評価は基本的には派遣先の担当者が行っています。

不思議に思われるかもしれませんが、派遣会社の社員であっても業務評価に関しては派遣先の意見が重視されるということです。派遣会社には一般派遣と正社員型がありますが、いづれのタイプも業務を監督しているのは派遣先ということになります。

派遣社員は派遣先の職場で業務をしており、恵まれた環境下にある人もいれば、厳しい環境に迫られている方もおられます。

派遣先で辛い状況を過ごしている等の、ネット上の書き込みを見られた方も少なくないと思いますが、派遣先の評価が鵜呑みにされる事が多く、派遣社員の悩みも泣き寝入りが後を絶たないというのが現状です。

未経験の派遣社員に寛容な派遣先と厳しい派遣先がある

派遣先の環境は様々です。

派遣社員のスキルレベルに関係なく寛容な体質の派遣先もあれば、派遣社員に教育の場を提供するなど論外で、即戦力のみを受け入れるという環境も実際に存在します。

まず派遣先と派遣元のビジネスの始まりですが、派遣の営業担当は、派遣先に対して、派遣会社がどのように業務に貢献出来るか?というアピールから始まります。

そこで、どのようなスキルの派遣社員を投入できるか?という検討とアナウンスをする一方で、派遣先の職場環境や雰囲気、業務内容を把握するのが最初の営業活動です。

派遣先の大よその状況を把握したところで、あとは派遣社員に「頑張ってね」と言わんばかりのバトンタッチが行われた後、就業状況の結果は派遣先からの情報に従うという流れです。

多くの派遣営業担当は技術的な事は理解しきれていませんので、上辺の情報だけ持ち帰ることが殆どで、あとはエンジニアが現場で頑張ってくれたら、くらいの感じだと思います。

実際に、派遣先に出向く前に聞いていた話と派遣先の業務が始まってからの状況には食い違いがあることはしばしばあります。

また現場では、営業担当が面談した方が派遣社員の直接の上司になる可能性もわかりませんし、余計に職場の雰囲気は掴みにくいと言えます。

派遣先の問題は派遣された人間の責任範囲と割り切る営業担当

派遣社員として働く上での居心地の違いは、派遣会社の差というより派遣営業担当の差と言っても過言ではありません。営業担当が派遣先で業務する派遣社員の面倒を見ない傾向は各々の派遣会社の傾向としてあるかもしれません。

派遣の営業は、営業成績を派遣契約数と担当する派遣社員数で評価するならば、派遣社員の事を放ったらかしにしている人の方が数字が良いかもしれません。

本来の営業の姿ならば、常に派遣先の担当者と連絡を取り合い、自社の派遣社員の働き具合の確認と、派遣社員からの各々の問い合わせ対応などで一日が無くなってしまいます。

そのくらい雑務が多いのが派遣営業という役柄です。

新規取引先開拓に力を注ぐならば、出来るだけ既存取引先の業務にはタッチせず、という思いかどうかは各営業担当の胸の内なので正確なことはわかりません。

それでも概ねの傾向は、あまり客先とコンタクトを取っていない営業担当は多いです。
ということは、残念かな派遣社員の事は放ったらかしであるということに繋がります。

人間関係もクリアせねばならない派遣社員

派遣社員は派遣先の指示に従って仕事をしていれば良い、と軽く捉えている営業が多く、通常業務だけでなく人間関係をもクリアしなければならない事が軽視される傾向にあります。

世渡り上手という言葉があるように、仕事だけでなく、職場の雰囲気に融合できる能力が問われるので、派遣社員に求められる資質の1つに精神面の強さがあるでしょう。

仕事にはミスは付き物です。もちろん失敗続きは許されませんが、失敗に対する派遣先からの指摘にビクビクしていては成長はありません。

何もフォローしなくても淡々とやっていける人もいれば、事ある毎に精神的苦痛を浴びてしまい、気づけば派遣先に出社できなくなるタイプの人もいます。

ネット上で辛い思いを書かれている方のタイプがそれに当たります。

まとめ

色んな環境の派遣先がある中で、上手にやっていけるか否か、というのは結局のところ自分自身の気持ちの持ち方で変化します。仮に派遣先が劣悪な環境だと営業担当に報告したところで、営業担当が派遣先の何かを変えてくれる力があるとは思えません。

自分が職場に馴染む努力をするか、派遣先を変えてもらうかの何れかの選択になります。

派遣社員は仕事の種類は選べても、職場の雰囲気まで選ぶことはできません。
環境変化に対応できる精神面を作りながら、且つ派遣先で信頼を得る動きが出来るか、というのが常々の課題になるでしょう。

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