派遣社員として派遣先で働いている場合、追々派遣先の正社員との待遇差が見えてくるなどすると思います。正社員さんと同等レベルの仕事をしているのに、どうして給与面で大きな差があるのか?などなど。そのような状況を感じながらも一生懸命に業務に取り組んでいますと、稀に嬉しいお話が舞い込んでくる派遣社員もおられるはずです。
そうです。
派遣先からの引き抜きの話です。
派遣元からは、「引き抜き等の話を受けた場合は必ず派遣元に報告するよう」などとアナウンスをされていたりするかもしれません。嬉しい一面もありながら、行動を迷ってしまいますよね?
派遣先は派遣社員も社員採用対象としてみている
派遣会社も派遣先においても常に優秀な人材の開拓には目を光らせています。派遣会社の立場からすれば、優秀な人材であれば派遣先の選択肢も増えますし契約条件も上乗せできる可能性を秘めています。逆に派遣先の立場においても、新卒採用以外でも優秀な人材が見つかれば声をかけていくことは普通にあることです。
特に新卒は実務を見て採用判断ができませんが、派遣社員の業務遂行能力は間近に見る事ができます。よって派遣先としては絶好の採用活動の場でもあるわけです。
ところが、派遣先が派遣社員を好き勝手に引き抜いていては派遣会社としては商売が成り立たなくなります。そりゃそうですよね、派遣社員の頑張りで会社が成り立っているわけですから・・・
そんな背景がありながら、派遣先から社員登用の話が来たらどうするべきか?
冒頭でも書きましたが、派遣会社から引き抜きの声がかかった場合は速やかに報告するように、と通達を受けている場合が多いと思います。
しかし、派遣社員として働くより派遣先の正社員になる方が将来的な事を考えると・・・
という思いは普通に出てくると思います。
どうすれば・・・???
素直に派遣会社の通達を守りますか?
正社員としての就業条件のお話を聞けるだけでもチャンスだと感じませんか?
口頭の注意喚起であれば自分の希望を優先すべし
派遣会社には報告をせず、素直に派遣先のお誘いに甘えると規約違反など心配なことが出てきますよね。派遣先と派遣元が上手く話をしてくだされば良いわけですが、派遣元がそうそう簡単に派遣社員を手放すとは思えません。大事な収益源ですからね。
やはり最初に確認すべきは労使の契約がどうなっているか?です。
派遣期間中に派遣先へ所属を変える事についての規定があればNGです。
特に規定がなく、引き抜きの誘いの報告が口頭連絡のみであれば、これは派遣元の指示に従う必要はないかもしれません。
どこに就業するかは、自身の将来を決める事ですから派遣会社の肩を持つ必要はありません。派遣先から誘いを頂けたのは自身の平素の功績ですから、素直に派遣先の気持ちを受け止めて当然だと思います。
まとめ
派遣先から声がかかるのは決してマイナーな話でなく、有能な派遣社員に対してはよくある話です。派遣社員の身で居るより条件面が優遇されるのであれば積極的に考慮して悪くないと思います。
筆者は派遣会社の運営側に所属しておりますが、エンジニアスタッフから引き抜きの相談を受けた時は派遣社員を辞めて出ていくことを勧めています。もちろん社の方針は引き抜きを認めないとありますが、社内規定に記されているわけではありませんし、無理して派遣会社に居座る理由はないと思うのです。