派遣社員として就業することを考えている人にとって、派遣の実情が気になるところだと思います。特に、派遣は立場が弱いとか保証がないとかネガティブな言われ方をする事が多いですが、本当にネガティブな世界なのでしょうか?
そこで、多くの人が疑問に思うポイント1つに絞って解説してみたいと思います。
そのポイントこそが、「クビになりやすい派遣社員に共通する特徴」です。
派遣って、直ぐにクビになるのは嫌だなぁ~と考えるのは普通の思考だと思います。
これがあるから派遣は避けたいと思う割合が多いのでは?と考えます。
ということで本題に入りたいと思います。
スキルがないとクビになるという根拠不明瞭な指摘
ぶっちゃけた話、仕事が出来るに越したことはありません。
出来ないよりは出来る方が良い、というのは誰にでもわかりよね?
そこでスキルが、っていう話になるのですが、スキルって一体何なんですかね?
って考えたことありませんか?
では、仮にスキルとは、何かを処理する能力と仮定してみましょう。
派遣社員の多くは、派遣先の上司などから仕事の指示を受ける事になります。
ここで最初のミッションに遭遇します。
派遣先の上司は何を自分に依頼しようとしているのか?
子供ではありませんから1~10まで丁寧に指示頂きたいとは言えないですよね。
1~10まで説明するくらいでしたら依頼者が自分で作業した方が高効率です。
多くは、依頼したい内容の全容を説明され、必須内容以外は任されるのでは?
どうでしょう?
ここで少しお気付きになられたのでは?と思います。
つまり最初のミッションは、受け入れようとする姿勢です。
派遣先の上司の立場で考えれば、言葉少な目で意思疎通ができるのが好ましいのです。
スキル以前の話!仕事の取り組み姿勢で見切られている!
派遣会社との契約面談、あるいは常用型の派遣会社ですと、入社面談時に経歴など経験値を聞かれると思います。
どのような能力をお持ちか?
ここがスキルということにしましょうか?
人によっては沢山の経験値を書面に書いて提出するなり、面談時に自己アピールで売り込みをすると思うのです。
もちろん経験が少ないので、という申告の方もいらっしゃるかと。
この内容を纏めて派遣会社の営業担当が派遣先とのマッチングをするのです。
さて、ここで大事なポイントがあります。
マッチングとは、申告した経験値やスキルと派遣先からの要求事項です。
多くの派遣会社は派遣社員のアピールポイントには力を入れていますが、派遣先でその能力を発揮できるかどうか?については言及しかねるところです。
それはなぜか?
派遣社員本人の意思だからです。
過去に経験がある、というのは事実でしょう。
経験していないものを経験したとは言わないでしょう。
(中にはウソを付く方もおられるようですが・・・)
しかし、その能力を発揮するための前座があるはずなのです。
先ほど挙げました業務の依頼を受ける場面です。
「細かく説明をしていただけるならば・・・」という方もいらっしゃれば、
「ある程度の概要いただければ自分から質問する」という方まで幅があるのです。
いかがですかね?
これってスキルですか?
筆者は、このことは取り組み姿勢だと考えるのですが・・・
派遣会社の求める能力と派遣先の求める取り組み姿勢の違い
なんとなく先が読めておられる方もいらっしゃるかもしれません。
そうでない方は、この後も読まれてみてください。
派遣会社は、仕事ぶりの良い派遣社員を派遣先(取引先企業)に投入して評価を得たい。
言い換えると、良い商品を提供することで喜んでもらいたいのです。
その評価をキッカケに派遣会社は継続契約に結び付けたいという思いがあります。
更に派遣社員を増員、複数人配属という形に繋げたいわけです。
完全に利潤を求めるビジネスですよね。
故に、派遣社員が派遣先でどのような業務をやっているのか知る由もなし。
いえ、把握していないことはないのかもしれませんが、主眼はそこではありません。
一方の派遣先の望む部分ですが、こちらは完全に業務重視です。
良い派遣社員を提供されましたが、派遣先に馴染むのかどうか?
言い換えると、良い商品を紹介頂いたが、自職場で使えるのか?という点です。
スキル云々をアピールされたが、それを発揮してくれる逸材なのか?
双方の思いにギャップがあるようにお感じになりませんか?
派遣会社は優秀な人材を派遣先に紹介できると口癖のようにアナウンスしています。
優秀という文字はどこを指しているのか?ということです。
大切なのは派遣先が求める人物像が描けているか?
担当職務という言葉がありますが、ご存じですか?
どのような業務を担当していただくか?ですよね。
簡単な質問ですみません。
確かに担当の仕事は決まっています。
大よその範囲も決まっているでしょう。
でも、日々の作業が常に同じか?と言うとそうではありません。
状況変化に応じて対応の仕方は常々変わっていきます。
つまりマニュアル通りの動きでは対応できない事が沢山あるということです。
では、派遣社員はどのような人物像が理想だと考えられますか?
そんなの知らんよ!って言わないでくださいね。
状況変化に動揺して思考が固まってしまうのではなく、
今出来る最善の措置はどうすれば?と考えていける人です。
状況を把握する力。
いま起こっている事を理解する力ですね。
そして次に起こす行動は?
自分で対処出来るのか?
誰かに相談すべきか?
業務の本題に入るまでに、考えるべきことは沢山ありそうですよね。
スキルよりも大切なものを忘れていませんか?
では、そろそろ答えを書きますね。
クビになりやすい派遣社員に共通する特徴とは?
『自分で行動を考えられない人』です。
仕事の基本には、報告・連絡・相談というものがあります。
得意スキルがない方でも、報連相がしっかりしている人は信頼されますし、派遣先が期待する人物像に近付ける逸材だと考えるわけです。
いちいち指示があるまで何もしない人。
勝手な判断をして勝手に動く人。
派遣先が求める方向性が合っているのか?
ここは常に考えていく必要があります。
これは派遣社員だけの問題ではなく、仕事をする上での基本になります。
本当の意味のスキルとは、そういうところにあるのでは?と考えるのです。
まとめ
クビになりやすい派遣社員に共通する特徴として筆者の持論で述べてみました。
人に誇れる実績をお持ちの方は沢山おられると思います。
実際に素晴らしい経歴を並べられた方が派遣会社にエントリーされているケースは多々あります。でも大事なのは、派遣会社に採用されることでも派遣先で採用されることでもありません。仕事が出来るのか?ということが一番大事なのだと思います。
現場で本領発揮できなければ、自己アピールは単なるパフォーマンスに過ぎません。
ヤル気があるのか無いのか?大事なのはここだと考えます。