派遣社員として働こうと思ったとき、一度は派遣会社のコーディネーターと話をする機会が設けられると思います。
コーディネーターとは、派遣会社の採用人事や営業担当であり、面談に訪れた方と派遣先のマッチングを検討をする方のことです。
派遣会社を検討する側としては、派遣という働き方、従事できる業務内容など知りたい事があるでしょう。逆に派遣会社側としては応募された方の属性や人間性など、派遣先の業務を行うにあたって適正が合っているか?という確認がしたいはずです。
しかし、コーディネーターから聞かれたことに全て返事をしなくてはならないのか?
返答を拒否すると採否に影響するのでは?
という疑問をお持ちの方も多いのではと思うのです。
派遣会社の面談で家族環境に関する返答はする必要がない
面談者と派遣会社との話し合いの内容は、冒頭に触れた通りで、主に派遣先とのマッチングに繋がる話が主題となります。
派遣先の性質は一律同じではなく、例えば家庭の都合による急な休みにも対応しやすい職場もあれば、逆に緊急時の対応が難しい職場環境もあります。
また、派遣社員として働く側としても、子育て世代家庭か否かによっても順応できる業務やそうでない場合もあるので、派遣として働く方の環境面を把握しておくということは、派遣先とのマッチングを検討する上で重要な情報でもあるのです。
このような、働く側の立場を把握する質問は当たり前のように行われがちですが、実は個人情報の収集や男女雇用機会均等法に触れる質問は法的に禁じられているのです。
基本的には、家族構成に関わる情報は直接業務とは関係ない場合が多く、コーディネーターの設問としては禁止事項に当たる可能性があります。
もちろん、答えてもさほど害にはならないと判断出来るのでしたら答えても構いません。
その場合、質問に答えなかったことで問題になることもありません。
法で守られているというのはそういうことです。
どうしても留意願いたい内容などは事前に伝える事で精度良いマッチングが可能になりますし、状況に応じて判断されると良いと思います。無理に答える必要はないが、話してはならないというわけでもありません。各人の判断に任されているわけです。
採否判断でコーディネーターが聞いてはいけない事項
具体的には厚生労働省から採用面談時に聞いてはいけない事項が明示されています。
- 1)本籍地や出生地の情報など
- 2)ご家族ご兄弟の職業が何か?
- 3)ご家庭の資産や収入、住居の状況
- 4)信仰宗教に関する情報
- 5)ご自宅周辺の状況など
- 6)男女雇用機会均等法に関する質問
大きなポイントとして、本人の責任のない情報は伺う必要がないということです。
出生地や本籍など本人がどうしようもない状況ですね。
ご家族の職業や、収入、学歴、健康状態など本人の意思に準ずるものでもありません。
また、信仰宗教や、思想思考に関する情報、各種社会運動に属しているか否か、愛読紙や購読紙、そして新聞など本人の自由とされるものは答える必要はありませんし、聞くことも禁じられているということです。
このように、面談の場でコーディネーターに聞かれたことは全部答えないと不利になると思いがちですが、法に触れるものが多いことがわかりますね。
まとめ
コーディネーターから、返答しないと採否に影響します的に脅される事があるかどうかは別として、あまりに強引な態度に出てくる派遣会社は辞退することも考えた方が良いかもしれません。人によっては他人に知られたくない事もあるでしょう。お答えしたくい事項に関してはハッキリとした態度で示すことも大事だと思います。
特に派遣会社の面談は、割合に明るい雰囲気の中で進められることが多いと聞ききますし、明るい雰囲気に飲み込まれて、つい必要ない情報まで提供してしまわないよう注意しましょう。