エンジニア未経験者を募集している派遣会社の目的は？

派遣会社での就業を希望して就活されている方には、「未経験者歓迎」とか「未経験者OK」といったキーワードが目に付く事があると思います。常用型のエンジニア派遣会社でも、稀に未経験者を募集している時があります。

特にエンジニア系の派遣会社では即戦力を求められる為、実務経験を問われることが多く、未経験者を募集している時期は何か救われた気になられる方もおられるのではと思います。

しかし、エンジニア系で経験なしで出来る仕事なんかあるのでしょうか？

未経験の派遣社員をクライアントで育ててもらう

モノづくりの会社には色んな特殊技術技能を必要とする業務が星の数ほど存在します。多くのクライアントでは人手の少なさに頭を悩まされており、我々のような派遣会社にも対応できるエンジニアの存在を探って来られます。

クライアントの担当者とお会いして、お話を聞いたところ、特殊業務の経験者というのはそうそう見つからないようで、中途の募集をかけても適任のエンジニアが現れないと言われます。

それならば、ということで、
適任が居ないなら育てるという方針も選択肢にあるようです。

そんな背景から未経験者でも構いません、という求人が出てくるのです。

派遣社員の方でも、長く在籍をしてくださるならば積極的に知識供与していきます風におっしゃられていましたので、新規で技術を身に付けたい方には絶好のチャンスと言えそうです。

未経験者の採用と言っても、何もかも教えてもらえる、と身構えるのは良くありません。
経験がない方だからとクライアントが何も期待しないわけではないのです。

仕事ですから、まず最初に担当する業務のコンセプトを説明いただくところからのスタートになりますが、その業務を自分の物にしていこうという意欲が表に出る方でなければクライアントの最低の要求に応えることにはならないのです。

自分に知識がないことを良いことに、何もかも他人に頼る方がおられますが、このような方はいつまで経っても一人前にはなりません。

教わったことは、同じ事を何度も聞く事にならないようメモを取るという行為は最低限必要です。一生懸命に自分の物にしていこうという姿勢を表現するにも一番大事な行動です。

人という生き物は、「やらされ」では一向に成長がありませんが、好奇心や熱意のある方は仕事を急速に覚え、次第にアウトプットで貢献できるようになるのです。

知恵や技術というものは経験によって生み出されるものですが、素朴な質問は、むしろ未経験者の方が頭を過るのではないでしょうか？

そもそも論ではないですが、見せられた物に対して、そもそも何？という疑問から始まり、わからない事だらけが沢山の疑問を生むはずです。

そうです、固定観念にとらわれない物の見方が大事で、日ごろから同じ作業を続けている人には気付かない資質があるのです。

私生活においても、つい体が動いて反応していることってありませんか？

朝、起床して顔を洗って、服を着替えて・・・という流れは、考えなくても勝手に体が動いていると思うのです。これ、物心の付かない子供では出来ないですよね？

無の状態になって物事を見直す事は、熟練エンジニアよりも未経験者の方が新鮮に捉えることが出来るのです。

つまり、クライアントが欲しがっているのは新しいアイデアです。

エンジニア未経験者でも、人の思いつかない疑問を提起することで立派に業務に貢献出来ることがあります。未経験者だからこそお願いしたい業務があることで、これをキッカケに派遣から立派なエンジニアに育った人もおられます。

私は何も出来ないから、ではなくて、今自分に出来ることが何か？という事を考えるのもエンジニアの仕事の一つになります。可能性というのは色んな場面から登場するもので、何が起こるかわからないのも人生の醍醐味かもしれませんね。