派遣先の業務において、労力不足や知見不足などを補う対応策の一つとして、そのスキルを有すると判断して投入される派遣社員には業務遂行能力が求められます。企業は外部の人間に業務を託すための予算を組んでいるわけですから派遣社員に成果を求めるのは当然のことです。
しかし、業務をお願いする派遣社員の経歴などは書面上でしかわからず、派遣先から見れば悪い言い方をすればカケでもあるわけです。
では、派遣社員が能力不足と指摘されるのは、どういう問題が潜在しているのか少し考えてみたいと思います。
派遣社員のスキルのマッチングが出来ていない
派遣先の求めるスキルにマッチしていない派遣社員を該当させているのは、派遣社員を管理している派遣会社の責務にあります。その職場のニーズを最初に聞き取るのは当該派遣社員ではありません。派遣会社の営業が派遣先の担当者と商談をした時に汲み取る情報です。
派遣社員が派遣先から低い業務評価を受けたときに、その派遣社員に対して営業担当が辛口コメントをすることがあるのですが、低い評価をもらう原因を作ったのは、そもそも営業担当である可能性もあるのです。違った分野で誇れるスキルを持った派遣社員であっても、マッチングミスによって自信を失うこともありますので注意が必要です。
得意分野から焦点がズレた業務でも高いパフォーマンスが出せるエンジニア、つまりスキルの幅が広いエンジニアは高い順応性で業務を熟していくでしょう。しかし、多くのエンジニアは長く経験してきた分野でのみ最大のパフォーマンスを出すことが可能です。
各々のエンジニアのスキルの理解が如何に大事な事かということがわかります。
派遣社員自身がスキルについて虚偽の申告をしている可能性
派遣社員になることを希望し派遣会社へ面談をしに来た時に、経験値やスキルに関して虚偽の申告をしている場合が稀にあります。少しでも自分を大きく見せようとする努力を間違った方向で使っている可能性大です。採用人事担当者には、一時的に優秀なエンジニアを迎え入れた形にはなりますが、実際に現場に行くと背伸びしたことが後々後悔する羽目になるわけです。
派遣先では職場で浮いたような状態になりますし、派遣先の評価を知った担当営業からも良い目で見られなくなります。
偽った情報というのは、相手によっては騙せるかもしれませんが、実際に現場に出ると出来ないものは出来ませんので苦しい局面を迎えるのは時間の問題です。
何にしてもコミュ力は大事
知識経験が豊富であることが派遣先で認められてもコミュニケーションが出来ない人は使いづらいです。仕事は一人でするものではありません。どんなに仕事が出来る派遣社員であろうとも、最初の指示を受けるには正社員の方、および担当のスタッフと話をすることから業務方針を聞き役割を認識することになります。
過去にどんなに誇れる実績があろうとも、謙虚な姿勢を取るべきだと考えます。出来るエンジニアとは、職場の雰囲気を感じ、そこに合わせられる力も力量の一つです。
与えられた課題を一つ一つクリアしていくことで、自然と派遣先では評価されていくでしょう。
まとめ
派遣先から能力不足を指摘されるケースを紹介しました。
派遣会社との面談でスキルの申告を間違えると後々嫌な思いをするのは自分です。
どれだけ自分を大きく見せる演出をしても、自身のポテンシャルは実力以上のものにはなりません。
また、大きく出過ぎるのもいけませんが、謙虚過ぎても損をしてしまいます。
スキルの申告は適当にせず、聞き手の理解が自分の伝えたいレベルになるよう納得のいく話し合いが必要かと思います。