派遣先の募集要項は設計経験者ということで、派遣会社から設計エンジニアを派遣するわけですが、スキルが足らない事で契約が早期に終了するケースがあります。
派遣会社としては、派遣先の業務にマッチングするエンジニアを人選したつもりが、全く評価に値しない状況が起こる、ということです。
考え方として、
派遣元は、派遣社員が派遣先の業務にマッチングしていると考える。
逆に派遣先は、どうして仕事が出来ない人を派遣してくるのか?
これは、ニーズが全く合っていないアンマッチ状態です。
なぜこのような事が起こるのでしょうか?
派遣会社のコーディネーターのエンジニア知識不足
派遣先の業務にマッチング出来ていない実情には幾つかの問題が潜在しています。
まず1つ目ですが、エンジニアの採用段階に遡ります。
設計者を採用するにあたり、コーディネーターが設計業務の事がわかっていないという点です。これは本当に致命的です。設計という業務を、あまりに軽々しく捉えている証拠で、CADで図面作成をしていたレベルを設計エンジニアと捉えている可能性です。
設計とは、図面を作るという業務が世の中に出回ったイメージなのかもしれませんが、端末を扱ったことがあるレベルを設計者の姿だと誤解していますね。
次に2つ目ですが、これも採用段階にポイントがあります。
図面作成、CADオペレートレベルの経験で設計者と自負しているところに不味さがありますね。採用のコーディネーターと共に設計者のあるべき姿を間違って理解しているということです。
派遣会社に応募される方の何割かの方が、だいたい図面トレースレベルで設計経験があると答えています。確かに設計業務に絡み、色んなCAD端末が存在しますが、そのオペレート技量を身に付けていることは評価に値します。
しかし、設計者としての姿とは少し違います。
図面のトレーサーも設計業務の中の大切な役割ですから、設計経験がないとは言いません。しかし、派遣先で設計者を要望された場合は、しっかりと業務のニーズを確認しなければ人選という段階で大きな失敗に繋がります。
設計エンジニアの役割を理解すべき
ひと昔前の時代では、図面を作る専属のスタッフが存在していました。
今でも幾らかそのような体勢を敷いている派遣先もあるかもしれません。
しかし、本来の設計者の役割というのは、人から言われて動くのではなく、自分自身が役割を把握して、やるべき事が頭の中で整理されています。
派遣先からNGを食らうということは、設計者としての動きが期待出来なかったということです。
これは明らかに経験不足という他ありません。
派遣会社側の採用コーディネーターも設計者のあるべき姿を把握していく必要があります。
レベルが低いエンジニア派遣会社に騙されないために注意するポイント
設計経験の話になった場合に、何の設計やられていましたか?
というのが一般的な質問だと思いますが、それ以上に具体的な質問をしてこないコーディネーターは設計の事が無知である可能性があります。
派遣会社が派遣先にエンジニアを提案する時に使う業務経歴書に、設計者としての経験値を書き記す必要があるのですから、具体的に聞いて来ないとなると、これは疑いの目で見ておいた方が良いかもしれません。その派遣会社を志望して貴方自身も損をしてしまう可能性大です。
まとめ
派遣先へのエンジニアの提案は、派遣元と自分自身のチームワークでもあります。
双方が設計技術について語れるかどうか?というのが技術経歴書の記載内容に現れてきます。派遣会社のレベル云々もありますが、まずは自分自身の経験値をしっかり把握できるかどうか?というところからスタートだと思います。まずは経験した業務内容を書き出してみるところから始めてみてください。