派遣社員に求められるスキルとは、やはり即戦力ですから幅広い業務に対応出来る事が有利に働くことは周知と考えます。派遣社員として応募される方は、派遣会社がアナウンスする業務内容にマッチングするのでは?という思いで来られます。その中には、本当に多角的なスキルを有するエンジニアも存在するわけです。さて、このように経験値の豊富なエンジニアを営業担当はどう判断し派遣先とのマッチングをしているのか?
営業担当がエンジニアの経歴を十分に理解できていない
技術系の業務とは、本当に沢山の種類があって全ての業務内容を知り尽くすのは難しいと思います。現職のエンジニアでさえ、ジャンル違いの業務内容はわからないくらいです。
そのためにエンジニアとの面談をしっかりやって経歴を理解する必要があると思うのです。そのことが、派遣先の業務とのマッチングを精度よく行うことができます。
派遣会社の社員となられた方からの不満の声で多いのが、やはり自分がやってきた業務とあまりにかけ離れた業務を紹介されたという事例。
高度なスキルを有していても、安易にジャンル違いの仕事を紹介されては、せっかく高い契約料で行える業務も棒に振る事態に陥るのです。
類似の業務を照らし合わせて提案する余裕なし
営業担当はわからないなりにも取引派遣先企業から色んな受注を受けているはずです。その受注内容と応募をしに来られたエンジニアさんの経歴をマッチング出来れば一連の業務を果たしたことになります。
しかし現実は、直感によるマッチングで、営業担当の頭にあるイメージと応募されたエンジニアの職歴の中から明らかに知識範囲内のみで話をしていくのでマッチングの幅が狭くなるのは当然です。
もっと、
「こんな業務はご経験ありませんか?」
「こんな付帯業務をされたことはありませんか?」
ありとあらゆる可能性からエンジニアさんの経歴と派遣先業務との共通点を結ぶのが本来の営業職の役務なのです。応募されたエンジニアさんの経歴を読めないとなると、実はこれがネット上で色々書かれているマッチングミスの実情なのです。
応募者の職歴の表現の仕方に工夫や改善が必要
項目を眺めればエンジニア同士なら理解可能な表現も、技術の業務と無縁の営業職にはわからない言葉が羅列していることは往々にあります。
ここまでは営業職の理解度の低さを指摘して参りましたが、実は応募する側にも問題があるのです。それが職務経歴書です。
結構な確率ですが、これでは実績が見えないな、と思う表現が多々あります。
その代表格が、〇〇の設計を担当した。とか、〇〇の開発を担当した。
このエンジニアが何をやってきたか分かりますか?
設計とか開発とか、これらの言葉を安易に使う人達って、実は・・・??
「設計」とか、「開発」とか、言葉こそ2語の単語ですが、
業務で言えば、とてつもなく幅広く、工程も縦長の業務です。
その中の何をご経験されたのか?
どういう業務を担当されたのか?というのが全く見えてきません。
もっと営業職に探求心を持って質問して欲しいと懇願する思いもありますが、これではミスマッチングされても文句が言えないのでは?と営業職の肩を持ちたくなります。
簡単な例を出せば、
設計者からの指示をもらって図面を作成していたのか?
機械製品の全体レイアウトを考えていたのか?
詳細部品の強度検討したのか?
耐久性能を保証するための基準値を検討していたのか?
などなど、本当に出来る事、やって来られた事を表現しなければ紹介出来る業務とのマッチングは難しくなります。
業務の紹介を受けた後から苦情を申し立てられるケースがありますが、結構な割合で経歴書の内容は上記説明のような状況なのです。
まとめ
派遣会社の拠点には複数の営業担当者が在籍していますが、エンジニアの業務に理解があり、多方面で業務の提案が出来る担当者もおられます。1人の担当者から幾つかの業務を提案されることもあれば、別の担当者からも提案を受ける事もあるかもしれません。
もしも、変わる変わるの担当者からミスマッチ提案が続くようでしたら、これは別の派遣会社を考える余地もあるかもしれません。
自ら経歴を詳しく説明して寄り添うも有りですが、派遣会社の実力を見極めるというのもあるのかもしれませんね。