派遣社員として業務をしながら派遣先の正社員登用を目指す働き方があることをご存じでしょうか?それが紹介予定派遣という制度で、ある一定期間派遣社員として従事した後、派遣先企業に正社員登用されるというものです。
転職等で色んな企業に応募を繰り返すもなかなか正社員になれず、と悔しい思いをされた方は少なくないと思います。そのような方が正社員になれる可能性として、選択肢の一つとして挙げられます。
派遣先への正社員登用は約束されたものではない
派遣先への正社員登用は、それを目指して応募する側にも採用する側の派遣会社にもメリットは存在すると考えます。しかし、紹介予定派遣で業務をスタートしたことを安定を手にして一安心!と喜ぶのは少々難がありそうです。
冷静に考えてみれば、正社員として採用されるには一定の敷居がある事を理解すると、いくら紹介予定派遣と謳ってはいますが、話が上手く出来すぎてはいないか?と勘繰る人もおられるはずです。
では、実際に紹介予定派遣から正社員登用されたケースですが、統計上は25%弱です。
25%を多いと見るか少ないと見るか?
紹介予定派遣から正社員登用には双方の合意が条件となります。
色々なケースが考えられそうですね。
派遣先の正社員になることを魅力と感じるも派遣先から声がかからない。
という正社員を目指す側の悲痛な声。
逆に、正社員登用に価する一定レベルを満たす社員が見つからない。
という採用を目指す側の目線です。
この世に需要と供給という言葉がありますが、紹介予定派遣に例えると非常に狭いマーケットであることがわかります。
紹介予定派遣から正社員になることが難しい理由
紹介予定派遣は正社員になることが大前提で考えられた選択肢の一つですが、そもそも紹介予定派遣を使っている企業が少ないのが難点です。案件が少ない中から希望する企業を、となると更に選択肢が少なることは必然の流れで、限られた数の派遣社員にしかチャンスがないことがわかります。
紹介予定派遣は3ヶ月から半年を派遣社員として就業し、正社員として働きたい側と雇用したい側の双方の思いが一致して晴れて正社員採用に繋がります。
つまり、いづれか一方の気持ちがNGの場合は合意とならず、というわけです。
紹介予定派遣の会社に採用されること自体が難しい
そもそも論ですが、紹介予定派遣会社に採用されるための基準が、通常の派遣会社よりもハードルが上がる傾向があります。というのも、紹介予定派遣会社というのは、派遣先に優秀なエンジニアを紹介することを一つのビジネスとして行っています。
派遣先企業さんが誰でも良しで採用することはあり得ませんし、派遣社員の就業期間を3ヶ月から半年と謳っている以上、ベースの良い人材の採用が条件となるのです。
しかも、時として求められるエンジニアのニーズは変化し、ある時は技術スキルに特化した要求かもしれませんし、ある時は人間性重視となるかもしれません。
職場に同調できる能力は重要視されると思いますよ。
まとめ
紹介予定派遣の会社が少なく、且つ、希望の会社に正社員登用される可能性を考えると統計上の25%を更に下回るほどに入り口の狭い状況が伺えます。よって、希望の会社に巡り合う可能性を考えますと、素直に正社員急募の企業をサンプリングする方が早く就業先が見つかる可能性が高いと考えます。