派遣会社を就業先として検討される理由は人それぞれありますが、その中で、派遣先が決まらない人の要素も様々です。派遣会社マターの問題もあれば、応募された方の問題もあり、一概にこれという断定は難しいのですが、取引先企業ごとの要件も違うため、マッチング作業はかなり頭を痛めることも理解していく必要があります。
さて、マッチングという言葉を提起しましたが、まず押さえないといけないポイントがあって、それが応募者の心得の部分です。
とても多い問題が、派遣だったら仕事見つかるだろうという安易な考えです。
何事にも謙虚になれない人は派遣先が決まらない
正社員を目指されて社員登用が達成できず、派遣ならば、という逃げの考えがある方は自分のあるべき姿に気付いていない場合があるのです。
自身の経験値にどれだけの自信があるのかは分かり兼ねますが、派遣の営業に対して、「早く仕事を決めてくれ」、「探してくれ」と頭ごなしの態度の方が一定数おられます。
どんなに素晴らしい経歴や職歴を持たれようが、人として気持ちよく話が出来ない人は派遣先を紹介するに値しないと判断されます。
その心は?
会社のスタッフとして信頼の面で危惧されることです。
派遣社員を派遣先に向かわせるということは、その派遣会社の看板を背負っていただくことになります。厳しい世の中を経験された方であれば、考える前にわかることだと思いますが、派遣社員としての活動は自分1人の問題ではなく、派遣先と派遣元、そして自分との良好な関係維持が保たれていることを忘れてはなりません。
派遣先がなかなか決まらない事を不満に持ち、派遣元に対して悪口を言いたくなる気持ちもわからなくはないですが、まずは人としてあるべき行動が取れる事。そこからのスタートだと考えます。
目標がなく何事も人任せにしている人
自分に出来ることを探しに来た、という事を面談の場で口にされる人がおられます。
自分に出来ること、と漠然と表現されても、派遣会社側は応募者の属性を全て理解しているわけではありません。
求職、転職活動に必要となる職務経歴書で経験値を表現されると思いますが、業務遂行レベルは実務に就いてみなければわからない問題でもあります。
派遣先とのマッチングは詳細に詰めていかないと、実はスキル不足でしたというトラブルも少なくありません。
PDCAという言葉をご存じの方も多いと思いますが、派遣先を決めるにも事前検討の段階があり、必ずしも希望していることが実現とはならないのです。
もちろん応募者の希望が考慮されないわけではありません。
希望範囲の中で実現できるものとして検討していくわけです。
自分は一生懸命やっているつもりでも、派遣先から能力不足を通達されるのは実に寂しく、辛いものです。そうならないように、進路検討はしっかりやる必要があるということです。
年齢に応じて求められるものが違うことの理解
派遣の業務は年齢問わず一律同じレベルではありません。
二十代の若い世代は経験が少なく、ここに高度なスキルを求める企業さんは多くありません。だからといって若ければ誰でも良いわけではなく、企業毎に考える若い人を評価する基準というものがあり、仕事に対する意欲・熱意など、前向きに取り組む姿勢が重視されます。
特にエンジニア系ですと、人から指示をされて初めて動くのではなく、自発的な行動力が一つの評価指標となるでしょう。もちろん能力がある方は歓迎され、出来る仕事の選択肢が広がるのは良いことです。
一方、40代や50代のベテラン層で未経験となると急激に採用の敷居が高くなります。
年齢が高くなれば意欲よりもキャリアが占めるウェイトが大きくなり、より専門的な知識や経験が求められるようになります。よって、経験値というものがどれだけ重要か、このくらいの年齢になると身に染みて感じるようになるでしょう。
まとめ
互いの役割を尊重し、正しく言葉のやり取りが出来ることがビジネスの基本だと考えます。
派遣先がなかなか決まらない、と悩みをぶつける方の幾らかは言動に難がある傾向がみられ、採用段階でその傾向があると安心して取引先の業務をお願いできないという展開になってしまいます。ちょっとしたことで決まるものが決まらない話になってしまうのは実に勿体ないことです。