派遣社員が使えないので戦力にならない!派遣先の対応は?

猫の手も借りたい、とは昔からの言い伝えですが、多くの派遣先企業さんも、いかに計画通りに業務を進めるか、というのが常々の課題となっています。

その中で、外部の力、つまり派遣社員を使うにあたっては、思惑通りに動いてくれる派遣社員もいれば、期待外れの派遣社員もいるわけです。

そんな派遣社員を派遣先企業さんが使う理由、そして、使えない派遣社員の特徴などを見ていきましょう。

派遣先企業が派遣社員を使う理由とは

そもそも派遣社員を使う理由が何だかご存知でしょうか?

わざわざ出来るかわからない派遣社員を使うにはリスクも大きいのでは?と速攻で結論が出そうですが、案外、色々派遣先企業さんのご事情もあるようです。

ここで、厚生労働省が各企業に対して行った「派遣社員を就業される理由」の調査結果を見てみましょう。

(参考:厚生労働省の資料より「平成29年派遣労働者実態調査の概要」

調査結果をグラフ化してみますと一目瞭然ですね。

「欠員補充等必要な人員を迅速に確保できるため」と回答された企業さんが7割強を占めています。つまり、ほとんどの企業さんが「直ぐに仕事に就ける人材が欲しい」と回答されており、ここが派遣社員を積極的に採用する理由になっています。

続いて多い要望として、「専門性を活かした人材の活用」であったり、「自社で要請出来ない労働力の確保」というように、上位を占める理由を総括すると、「即座に仕事に就ける人材」および「即戦力となる人材」が求められていることがわかります。

また、「雇用管理負担の軽減」や「常用労働数の抑制」といった項目が示すように、一時的な負荷の変動を派遣社員で補うという姿勢も感じられますね。

派遣先から使えないと言われる理由

欠員補充等必要な人材を迅速に確保、とありますが、実際はそう上手くいくことばかりではありません。急募で招集された派遣社員が、期待する成果を出すことができず、「使えない」と判断されることも珍しくないのです。

では具体的にどのような点が「使えない」という判断になるのでしょうか?

即戦力を求めているのに仕事ができず期待に及ばない

上記の要望上位にもありましたように、「欠員補充等必要な人員を迅速に確保できるため」という思いと同時に、仕事が出来る人材が欲しいことは確かです。

初めて依頼する業務ですから、指導ありきは想定内ですが、理解力のなさ、行動力のなさが露呈する派遣社員が一定数存在していることも耳にします。

欠員補充というのは、緊急性も伴っていますから、じっくり仕事を教えていく時間が惜しいと考える派遣先担当者の思いもあるわけです。

教育体制があるにも関わらず派遣社員だからという自意識の低さ

派遣会社の中には、教育体制や研修制度が整備されているところもあります。

企業さんより受け取った要望に合うよう、派遣される前にスキル向上のための教育および研修を実施することで実践に対応できる人材育成を行っています。

しかし現場では挑戦意識が低く、少し課題にぶち当たっただけで挫折したりする派遣社員が目立つこともしばしば。

派遣先担当者が業務の指導をしてくださっても、食らい付いていく姿勢が欠けていては「使えない」と判断されても仕方ありません。

コミュニケーション能力の欠如

何をもって仕事が出来ると判断するかは考え方次第ですが、仮に求めるスキルに達していない場合でも、派遣先担当者とコミニュケーションしていく力があれば、己の実力を把握することも出来れば、何より分からないことをわかるように自らが誘導することが出来るはずです。最近特に耳にする課題の1つとも言われています。

話しかけても反応がない、何を考えているのかわからない。

これは同じ職場で働くメンバーとして失格ですね。

そもそも派遣会社の担当営業が使えない

派遣社員の確保は、派遣先が直接派遣社員を募集するのではなく、派遣会社の営業担当者を介しているのが通例です。企業が求める派遣社員像というのは、一旦派遣会社の営業担当者に伝えられるわけですから、派遣先業務の理解と人選スキルが問われることになります。

ここが企業さんからの信用を勝ち取れる派遣会社と信用に満たない派遣会社の差、もしくは派遣会社への評価として下されるのです。

まとめ

使えないと判断される派遣社員の要素は他にも沢山あり、一度に紹介出来ないほど問題は山積みです。そのくらい人材育成は難しいということです。正社員においても、一人前の社員と言われるまでに何年もの経験が必要で、いろんな課題に取り組み、いろんな失敗を経験することで業務スキルのステップを駆け上がっていくのです。 この問題に関しては一度では語り尽くせないので、回を積み重ねながらお話していこうと思います。

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