派遣業界は使い捨てられる人達が働く環境と思われている風潮は拭えないところはあります。この悪い印象に関しては一言で説明も出来ませんし、簡単に変える事も出来ません。
ただ一方で、派遣先から必要とされながら働いている優れた派遣社員の存在もあります。
企業から必要とされ、活躍している派遣社員が実在しているというのに、世間からの派遣社員への評判はネガティブなものが多いのも事実です。
派遣先からいつ契約解除を受けるのか冷や冷やしている人達と、派遣先から必要な人材とされる差はどこにあるのでしょうか?
替えが幾らでも存在する駒であってはならない
派遣会社が派遣社員を大事にしないような書き込みを沢山見かけます。
いつ派遣会社から契約を切られてしまうか心配という心境を訴える人。
なぜこのような書き込みや訴える人が減らないと思われますか?
答えは単純です。
使い良いと思われれば契約は継続。悪いと思われたら契約解除で人を変更。
「人を物のように扱って何とも思わないのか?」
という具合に雇用される側の訴えは口を揃えてほぼ同じです。
今やモノ余りの時代になり、故障したものを修理してまで使う人はおられませんよね?
1つの例として、雨の日に使う傘を見ても同じことが言えます。
(最近の方にこのような話をしても通じないかもしれませんが・・・)
【傘の骨が折れた】【開きが悪くなった】という症状が現れたら、昔であれば傘の修理のお店に出していたはずです。
しかし、考えてみてください。
今の時代に、傘の修理に出すより新品を購入する方が費用も安く早く終わりませんか?
これと同じような事が人材ビジネスでも起こっているという事です。
もちろん、傘と人を同じと言っているのではありません。
そんな事があってはならないと筆者も思う一人です。
誰にでも出来る作業はあなたでなくても良い
派遣会社は一般派遣と常用型の派遣で大きく特色が分かれています。
特に常用型の派遣会社は特殊業務を扱っていて、高度なスキルを有した方が多く就業しているのが特徴です。特殊なスキルというと特別過ぎるかもしれませんが、ある程度の経験を経て身に付くスキルですから誰でも代わりが出来るということにはなり難いです。
一方の一般派遣で取り扱っている業務は汎用性が高く、少し悪い表現を使うなら、対応できる人が沢山おられるような業務になると理解します。
この場合、業務遂行スキルは派遣社員間の差が出にくく、人柄・人間性というところが影響されやすい特徴になってくるでしょう。
大して仕事が出来ないのに契約が継続している人がいるのはなぜでしょう?
という疑問の答えがそこにあります。
優劣が付きにくい汎用スキルよりも人間性で判断される
汎用的な業務というのは沢山の種類があると思います。
それらが簡単な仕事だとも言い切るつもりもありません。
ただし、求人数が多いと同時に、応募される人の人数も多く、言い換えれば、採用した人が業務で上手くいかなければ、次の応募者を採用すれば良いという解釈にもなります。
採用側有利の状態であることは説明不要ですよね。
では、応募される人が多いということは、企業としては、より使い良い人を優遇するわけですから、つまりはコミュニケーションの取り易い人が優遇されると思います。
スキルが人並ならば、人間性でアドバンテージを稼げる人でなければ不利です。
人間性が優れた人同士であれば、少しでもスキルに有利なポイントを持っている必要が出てきます。
あまり職種の具体例を挙げたくはありませんが、一般事務や端末オペレータ職というのは、エントリーされる方の数が多いので企業さんの選び放題になるかもしれませんね。
能力の低い人を教育してお金をかけるより、最初から出来る人を招き入れる方が安くて早いという常識が派遣業界でも常識化しているということです。
まとめ
貴重な逸材はいつの時代も大事にされます。
大事な逸材を失えば企業としての損失は図り知れないからです。
しかし、汎用的なニーズには対応できる候補が沢山あります。
それが、替わりが幾らでもある市場に相当するということです。
努力なくして安定した仕事を確保するのは難しいのかもしれません。