今日の日本の経済社会の中で、非正規に区分される人達の割合は実に全体の3割を超えると言われています。正確には非正規雇用と言われる部類の中に、契約社員やパートタイマー、アルバイト、臨時職員など細かく分類されていて、それらの働き方には特徴があります。
本ブログでは、派遣社員という区分での働き方を紹介していますが、日本国内の派遣社員人口は140万人前後と言われています。ご存じでした?
雇用全体では5600万人程と言われている中で、派遣社員の割合は2~3%となっています。
割合にすると少ないな、と感じる方も多いと思いますが、派遣社員が主要企業の一部の業務を担っているのも事実です。
なぜ企業が派遣社員を使うのか?
派遣社員の事をネガティブに捉えている人も多いですよね?
仮に派遣社員がネガティブ要素の“かたまり”ならば、派遣社員を使う選択はないはずです。
皆さんご存じか、いま働き手が足りないという話を耳にしたことありませんか?
大企業なら人材は保てるでしょ?という考えがまかり通らない時代なのです。
労働力確保、社員確保に頭を痛める企業さんが多い時代なのです。
迅速な労働力確保が可能
多くの企業が労働力を確保するのは年次計画の活動になってきます。
どの部門にどれだけの負荷がかかる見込みで、幾らの要員を確保すべきか?
これには突発の負荷増大や、社員の退職や不意な理由による休職には対応しにくいです。
そこで派遣会社との契約が選択の1つとして挙がってくるのです。
オーダーに対する派遣社員のマッチングは派遣社員が行うので企業側の採用が手を取られることはありません。
適応社員を育てるのではなく、見つける、という考え方で、要員確保の対応がスムーズになります。
派遣社員の契約と終了には後腐れがない
企業が社員を採用する場合、通常は正社員として採用するので生涯雇用が前提となります。
出来る社員も出来ない社員も雇用の補償をする必要があります。
ある意味リスクを含んだ採用活動とも取れますね。
一方の派遣社員は、あくまで外部社員であり契約期間のみの雇用ですから、依頼した業務に対してスキル未達であれば契約を打ち切ることが出来ます。
派遣社員の契約はそういうものだ、という双方の理解がありますので後腐れなく終了判断を下すことが出来るのです。
採用活動の一環として有望な派遣社員も対象
企業の採用活動において、入社希望者の経歴や面接だけで業務に適しているか?というのを判断するのは難しいことです。
企業によって採用判断に至るまでの経緯は色々ありますが、二次面接、三次面接といったように、視点を変えて人物判断に務めておられます。
一方の派遣社員は、実務レベルを黙認することができ、スキルのみならず、人間性など幅広く観察できるため、採用判断の1つとして使われることも珍しくありません。
事実、「紹介予定派遣」という制度が存在するのも理由の1つとして挙げられます。
派遣社員を使う最大のメリットは低コストと迅速対応
人を雇うには必ずコストの問題が挙がってきます。
正社員を雇うには生涯補償の絡みがあり、採用活動には慎重にならざるを得ません。
また採用決定までの時間も要するデメリットも抱えます。
幅広い業界において、年々市場は速く激しく変化する傾向にあるため、派遣社員の採用選択が、いかに柔軟性に優れているかという話に行き付きます。
まとめ
派遣社員は都合よく使われる風に表現される事が多い中で、有名企業の中枢で活躍する派遣社員が存在するという事を知っていただきたいのです。
もちろん派遣社員でも誰でもが活躍できるという話ではありません。
適材適所に採用される有望なスキル保有者が活躍の場を獲得できるのであって、目指すべき目標には、それなりの経験や知識も必要とされます。